並行世界論

あなたは、この世界は1つしかないと思っていないだろうか。

1つの世界上で、日々の生活を送っている。普通はこう思っているだろう。

 

だが実際、1つしかないと思っているこの世界は、無数のパラレルワールドが互いにリンクして存在しているのである。

無数に存在するパラレルワールドは、1つ1つ、ありとあらゆる物事がプログラミングされて成り立っている。

 

 

あなたは人生の中で、『全く同じ日』を経験したことがあるだろうか?1日の中での全ての動作、会話、行動、事象が寸分の狂いもなくピタリと一致するような日。そんなことはまずあり得ないだろう。

なぜならあなたは知らず知らずのうちに毎日、異なるプログラミングが施されたパラレルワールド上に転送されて生活しているからだ。

 

だが、それぞれのパラレルワールドのプログラミングの違いは微々たるものであるため、皆は毎日違う世界線上で生きているということに気付かないのである。

 

そして基本的に、一度経験した世界に再び転送されるということはない。だから全ての事象が一致する『全く同じ日』を経験することは無いわけだ。

 

 

だが稀に、パラレルワールド同士を結びつけているゲートに不具合が生じ、転送エラーが発生する場合がある。

これによって起こる現象が『デジャヴ』だ。

転送エラーによって、以前経験した世界にもう一度送り込まれてしまったことで『全く同じ日』を経験することになる。

当然、一度経験している世界なので(あれ?前にも同じことがあったような…?)という『既視感』を覚えるのだ。

 

だがゲートの修復機能は実に優秀であり、エラーを感知した瞬間に、その人を異なる世界に転送し直すシステムになっている。

だから、デジャヴは瞬間的な現象で、長く続かないのである。


夢並行論

並行世界論の補足のようなものだ。

並行世界論では『皆は毎日、異なるプログラミングが施されたパラレルワールドに転送されながら生活している』といった内容を述べたが、こちらは『並行世界上の自分』についての論だ。

 

人は1日の記憶整理のために夢を見ると言われているが、実は違う。

夢で見ている光景は、『別の世界線上で生活している自分が体験していること』つまり別世界での自分の1日をモニタリングしている状態なのだ。

 

だから、例えばあなたの今日1日の生活も、別の世界線上の自分によって『夢』としてモニタリングされているのである。